RC KOSHIEN Racing 2005

全日本ロードレース選手権結果、レポート

全日本ロードレース選手権シリーズ第1戦
ST600クラス 宮崎 敦 選手レポート

宮崎選手

2位グループに加わり上位進出をねらうがマイナートラブル発生でコースアウト。
再スタートを切りつつ、11位フィニッシュ。

マシン、タイヤテストなどが続き、忙しいシーズンオフを過ごして来た宮崎敦。今年は、より充実したレース体制を整えるため、いくつかの選択肢の中から、名門チームHiTMAN RC甲子園ヤマハからの誘いを受け、移籍することとなった。

2005年開幕戦は、山口県MINEサーキット。

MINEサーキットでのテストは、12月にドライで行った後、タイヤテスト、マシンテストなどで何度か走行したが、いずれも雨。かろうじて前週の土曜日に1時間程度、ドライで走行できたが、十分とは言えない状態でのレースウイーク入りとなっていた。

それでも金曜日の合同テストでは、宮崎の走るA組トップタイムを1回目、2回目共にマーク。ライダー、マシン共に好調であることは確認できた。しかし宮崎としては今ひとつ、納得出来ずにいた。と言うのも、12月のテストではマシンのシェイクダウンでありながら、1分28秒前半のタイムが出ており、そこから比べると1秒近く遅いタイムしか出ていないのだ。

さらなるタイムアップをねらい、予選に臨むこととなった。

1回目の予選で宮崎は1分29秒038のコースレコードで組2番手となった。ST600クラスは予選、決勝を通じて使用できるタイヤは2セットと決められているため、予選では1セットしか使うことが出来ない。そのため、タイヤが未だフレッシュな状態の1回目の予選でベストタイムを出すことになるため、午後の予選は、中古タイヤでいかに安定したタイムを出すかという、決勝へ向けたセットアップとなる。それでも宮崎は2回目の予選で1分29秒198と、このセッショントップタイムを出し、決勝へ向け着実にマシンのセットアップを進めていた。課題は、今ひとつしっくりこないフロント回りのセットアップで、ここを中心に、セッティング作業を進めていった。

宮崎選手

獲得したスターティンググリッドは2列目、6番手となった。

迎えた決勝日。天気予報では雨の確率が50%とされ、朝から空はどんよりとした厚い雲が覆い、いつ雨が落ちてきても不思議ではないような状況だった。そしてST600クラスのスタート前に、ついに雨が落ちてきた。雲はこの瞬間を待っていたかのように一気に大粒の雨を落とし、路面はあっという間にウエットとなった。スターティンググリッド上は、タイヤ交換を行うメカニックが忙しく動き、慌ただしくなった。ところがスタート1分前の表示が出されても後ろのグリッドではまだタイヤ交換をしているチームがいたことから、スタートがディレイとなり、いったんマシンをピットに入れ、スタートやり直しとなった。さらにレースウイーク初の雨となったことから、コース確認のためのフリー走行が行われることとなった。

スターティンググリッド上の上位陣では宮崎だけがレインタイヤをチョイス。宮崎は事前テストで経験したウエットコンディションから、どんなに水分が少なくても、このコースでは思うようなグリップが得られないことを知っていた。絶好のチャンスだったのだが、オフィシャルの判断により、この戦略が功を奏すことは出来なくなってしまった

そうしているうちに雨は止み結局レースは、所々にウエットパッチが残りながらもほぼドライコンディションでスタートされることとなり、宮崎もライバルと同じく、ドライタイヤを選択せざるを得なかった。

宮崎はまずまずのスタートを切り、6番手で1周目を終える。ペースはトップが1分30秒台とスローペース。宮崎は2位グループの後ろで、前の動きを見ながら周回を重ねる。早めに前に出てトップを追いたいところだが、スタート直後からマイナートラブルが起きてしまい、ペースを上げることが難しい。なんとかダマしながらラップする宮崎。8周目に5位に上がるが、なかなかラップタイムを上げることは出来ない。

我慢の周回を続けていた15周目の最終コーナーへのアプローチでまたしてもマイナートラブルが大きく出てしまい、リカバーしようとしたがうまくコントロールできずにコースアウト。ここでレースを終えることとなってしまった。

宮崎敦「レースウイークを通して全体的に、思っていたよりもタイムを上げることが出来ず、予選、決勝とトップグループにはいましたが、納得のいくレベルでレースをすることは適いませんでした。決勝も前の集団を抜きたかったのですが、思わぬマイナートラブルが序盤から出てしまい、これをカバーすることに専念しなければならなくなり、ライバルとの駆け引きをしたり、というところまで至りませんでした。ですがライバルたちとの比較で言うと、問題ないレベルですので、自分の納得のいく走り、マシンの仕上げが出来れば、アドバンテージを作れる状態になると思います。さらにマシン、タイヤテストを重ね、より高いレベルに持っていきたいと思います。次の筑波は得意なコースですし、頑張りますので応援、宜しくお願いいたします。」

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