突如起こったブレーキトラブル
何とか走り続けたが転倒、リタイヤ
今シーズン、非常に厳しい戦いを強いられている宮崎敦。しかし今回は、ことごとく雨のたたられた事前テストもドライで行なえ、レースウイーク入りすることが出来た。悪い流れも断ち切れそうな雰囲気さえあった。
しかし、金曜日午後の合同テストでは突然ブレーキトラブルが発生。午前中は特に問題もなく走行し、組7番手と順調な滑り出しとなっていたのだが、突然アクシデントが発生。マシンがコース上に止まってしまったため、周回を重ねることもタイムアップを図ることも出来ずに終了となってしまった。とは言え、ブレーキ回りのスペアパーツは十分にあるため、システムを一式交換。土曜日の予選に臨むこととなった。
今年は不安定な天候となることが多いシーズンだったが、今回の岡山はその心配は不要のようだ。予選日となる土曜も前日同様、朝から綺麗に晴れ上がり、湿気も少ないことからエンジンパワーも上がり、絶好のレース日和となった。
前述のように宮崎はドライで事前テストが行えたことから、セッティング面ではそれほど悩むことなく、周回を重ねることが出来た。1回目は組6番手、2回目は組5番手のタイムをマーク。総合で11番手、3列目からのスタートとなった。
決勝日朝のフリー走行も7番手とまずまずのポジションでラップを重ね、決勝用タイヤも確認。久しぶりに決勝への期待が高まった。
レースがスタート。1周目を14位のポジションでクリアする。いつもならここからポジションを上げていくのだが、2周目、3周目と周回を重ねても宮崎のタイムはタイムが今一つ伸びて来ない。必然的に順位も上がらない。サスペンションとタイヤのバランスの問題で軽いチャタリングが出ていたのが原因の一つではあったのだが、これも本来の宮崎であればライディングでカバーできる範疇のもの。なんとかリズムをつかもうとしていた宮崎を次に襲ったのは、またしてもブレーキトラブルだった。
思うようなブレーキングが出来ない状態で、様子を見ながらラップを重ねる宮崎。しかし6周目のヘアピン入り口で不安定な動きを見せたブレーキはフロントをあっさりとすくい、雨の中での転倒のような状態でスリップダウンしてしまい、そのままリタイヤとなってしまった。
宮崎敦「残り2戦でランキング6位までは射程距離にあったのでここで挽回を図りたいところでしたが決勝もこの問題が続きました。金曜日に出たトラブルの対策としてブレーキ回りを一式交換したり出来る事は全て試みたのですが、決勝中にも出てしまいました。なんとかライディングでカバーしようと、レースの序盤はそれでも我慢したのですがマシンの状態は悪化していき、転倒しました。レースは何が起こるか分かりませんが応援してくれてるファンやスポンサーには申し訳なく思います。とても厳しいシーズンとなってしまっていますが、まず気持ちを切り替え、気分良く来シーズンへの準備に入れるよう最終戦頑張ります。引き続き応援宜しくお願いいたします。」
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